アトピーとアレルギー反応

アトピーとアレルギー反応について
 アレルギー反応には、Ⅰ型からⅣ型までの4つの種類がありますが、アトピー性皮膚炎に関係しているのは、Ⅰ型とⅣ型ではないかといわれています。
 Ⅰ型アレルギーの反応は、即時型と遅発型から成り立ち、即時型は抗原が体内に入ってから15分〜12時間以内に反応がでます。
抗原が入ってきて、皮膚や粘膜、血管周囲に多い肥満細胞の表面のlgE抗体と結びつき、肥満細胞からヒスタミンやサイトカインが放出され、湿疹やかゆみを起こします。じんましんはその代表です。
12時間後からは、好酸球や好中球が関与する遅発型の反応が起こります。
 Ⅳ型は抗原が入ってから反応が起きるまでに1日〜数日かかるもので、遅延型とよばれます。こちらは肥満細胞ではなく、リンパ球が抗原と結びつくことで症状が現れます。Ⅳ型の代表的な皮膚疾患は接触皮膚炎などです。
順天堂大学浦安病院皮膚科教授 高森健二)